みなさんこんにちは。
週末からめっきり寒くなり、ワタクシ、クローゼットから革のジャケットなどをあわてて取り出して通勤しています。若干押入れ臭かったので気になったのですが、電車のホームで同じように革の匂いを気にする人を見かけ親近感を覚えました。革はロックンロールの匂いがしますが押入れの匂いもします(笑)。
さて、ロックンロールといえば日本のロックシーンに長年君臨しているわれらがCHARさんが最近ヤマハの新しいアンプの広告に登場しております。
http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/guitars-basses/artists/interviews/char01/
われわれ「ロック弦な日々」執筆陣も御大の薦めるアンプがどのようなものか興味津々でございましたが、本日入荷しましたので早速チェックしてみます。
YAMAHA THR-10 ¥29,800。
ヤマハのHPではすでにCHARさんの記事が掲載されており、またワタクシ先日の楽器フェアでざっと体験しておりましたが、なにせ先日の楽器フェアは周囲の大音量の中、半解放型のヘッドホンでかなりの騒音下でのモニター、正直あまり実態をつかめないでおりましたので、今回はじっくりと観察です。
まずギタリストはカタチから入るもの。
外観のチェックです。実にレトロなデザインであります。かつて真空管アンプが放熱のために必要としていたシャーシーの穴をみごとにデザインに取り入れています。
ワタクシ実はバイク大好きなのですが、バイクの世界では水冷でありながら放熱フィンのついたエンジンがあり、わかっていながら騙されるフェイクな感じも好きなのです。これには思わずニヤリとさせられるデザインです。ひと目では玄人向けの測定機器のよう。
ハンドルもシャーシーもFRPなどではなく、しっかりと金属で造られており、上々の仕上がりです。ずっと使い込んでいけば少し錆びたり、塗装が剥げたりするのでしょうが、このルックスならばそれも楽しみです。
電源を入れますと、そのスリットの隙間からはなんとジワリと点灯する真空管の灯りが(!?)。ついにヤマハが真空管アンプ?プリは12AX7か?などと本体を覗き込むと、そこにはヒミツの光源が。うーん、気持ちよく騙されました(どういう仕組みかは店頭でご覧ください)。このアンプの機能には不必要な部分ですが、使い手のココロには必要な部分でございます。ギタリストがアンプに向かい、真空管があたたまるまで待つ。それはギタリストにとって一種の儀式のようなものです。これからプレイするためのソンキョの姿勢、アンプに向かいココロを落ち着けるための時間。THRではこの音出しまでのワンステップが演出されることにより、製作者の本気の遊びゴコロを推察することができます。(実際この灯りが店頭するまでアンプから音が出ないニクイ演出。喝采!)
電源スイッチも21世紀の製品としては珍しく、ピンスイッチがウレシイ触感でしたが、各コントロールノブもFENDER MUSTANGやMXRのような形状でギタリストには馴染み深いもの。グッと身近に感じられます。
さて、音質はいかがなものか。ギター、ベース、アコギなどなんでもOKという触れ込みのアンプ・シミュレーター。大抵こういうものは「何でもできるが何にもできない」ケースが多いもの(ひねくれ過ぎ?)。半信半疑で触ってみます。しかしながらクリーン、クランチ、かなりヘビーなドライブなどなど、試すモノこれすべてが本気でOKが出せるクオリティです。
うーん。ヤマハにこんなアンプあったっけ?
どんな流れでこんなスゴイ音が造れたの?
どこかのOEM?
などと失礼ながら俄かにヤマハ製品とは信じられない疑問続出のワイルドなアンプ・サウンド。もちろんクリーン・サウンドはお手のもの。
エフェクターも、ヤマハにこんなエフェクターあったっけ?といったクオリティ。とくに空間系のステレオ感がスゴイ。頭の後方からもディレイ成分が聞こえてくるかのような包まれ感。スプリング・リバーブもしっかりテケテケ。エレアコもじつに自然な空気感。これは寂しかったボクの部屋にバラが咲く!? 試奏したスタッフ一同興奮気味でございます。
ここまでの段階でスタッフは数人「買う!」と表明。予約を入れてしまいました。(もちろんお客様優先ですのでワタクシたちは最後にならないと買えません。)
御大CHARさんも「ずっと弾きたくなるアンプだね」と広告でおっしゃられていますが、まさしくその通りです。ルックス、サウンドともに秀逸。ヒマさえあればスグに弾きたいアンプです。
・・・・ここまででも十分「買い」なのですが、スゴイのはここから。
「ロック弦な日々」の執筆陣の興味はそれだけでは終われません。
外部端子にipodをつないでみます。
ギターアンプにCD INPUTやAUX端子がついているものは現在たくさんありますが、
ギターアンプにオーディオプレイヤーを接続したときのサウンドはお世辞にもハイファイとは言えないものが多いもの。ギターアンプ・スピーカーとして優秀なものはオーディオ・スピーカーとしては目的が違い、ヌケが悪いのはやむを得ないこととしてガマンしておりましたが、このTHRはオドロクほどクリーンなサウンド。オーディオアンプしてのクオリティも十分保っています。おそらくギターアンプとしてのサウンドはシミュレーションで造ってしまい、スピーカーはそれをただ素直に出力するだけなのでしょうか、AUXから入力したものはそのままオーディオ・サウンドですし、ミックスしたギターアンプの音はそのままギターアンプの音が出ています。聞いたところによると、オーディオの出音にはヤマハのオーディオのノウハウがつぎ込まれているとのこと。納得のクリーン・サウンドです。
このオーディオ再生機能は普段の使用としてウオークマンやiPODの再生用アンプとしての用途としても十分使えそうです。そうそう、こちらのTHRはUSBでPCとの接続が出来、オーディオ・インターフェイスとしての機能も持っていますので、PCのオーディオ・データ再生モニターとしても使用が可能です。これもウレシイ機能です。
さらっとPCとの接続を書きましたが、エフェクトやアンプ・モデリングのパラメーターを操作できるソフトTHR EDITORをダウンロード可能。しかも、ダメ押し。
CUBASE AI6附属。
ということは....。
今日はもうこの辺でやめにしとうございます。参りました。
YAMAHAさんが満を持して発表したこちらのアンプ。
全員でスタンディング・オベーションでございます。
お電話、メールでご予約承っております。
ではまた。
by MODA
- 2011.11.20 Sunday