6月も目の前に迫った5月最後の日曜ですが、いかがお過ごしでしょうか。
今日も梅雨入りのイントロのように朝から雨。
ここのところ雨が降るのだろうか、また涼しいのか暑いのか、天気予報から目が離せない季節になりました。
さて突然ですが今日はスイッチのお話。
みなさんはギターをお選びになるときの判断基準はどんなものでしょうか?
ブランド?ルックス?ボディー材?ネックのシェイプ?それともサウンド?
長年の楽器店勤務経験からも、お客様のギター選びのポイントはそんなところが多いのですが、先日接客させていただいたお客様はそのどれにもあてはまらない方でした。
このお客様、「スイッチが多いギターがいいんですっ。」
という独特な観点をお持ち。
ワクワクするようなスイッチたち。
GIBSON
LES PAUL RECORDING
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とても新鮮なお話でしたがまだ20代くらいの若きギタリスト。聞けば、レバースイッチのようなものは身の回りをさがしてもどこにもついていないのですが、ギターだけにはついている、と。
とくにお好きなのはその操作感で、人差指と中指あたりでカシーン!とやると自分もスイッチが入るのですとおっしゃっておられました。
思えばワタクシがギターに目覚めた昭和のころ。当時はギターだけでなく、電化製品も数多くスイッチがついておりました。
オーディオやラジオなど、そのスイッチの数によって威容なルックスを形成していた電化製品たち。スイッチの数イコール、その機械が持っている機能。その数によって機械の可能性を表現していたわけです。
(機能にあこがれて買ったのはいいが、何のためについているかわからないスイッチも必ず3〜4個はあったものです。)
おや?こんなところにもスイッチが。
レバースイッチで人気(?)の
BOSS CS-1
でも言われてみれば確かに好きかもしれない。
と思い、ストラトの5WAYとかいろいろ触ってみると、ワタクシも結構スイッチ好き。新しい自分との出会いでございます。
特に好きなのはレバースイッチの類。バンドでソロをとるときなど、間奏でピックアップを切り替えるときに、
「いよいよオレの番だぜ!」とスイッチをカシーン。
それはギターの音色を切り替えるとともに、心のスイッチをもONにする魔法の儀式。
自分の出番を切り替えるレバーなのかもしれません。
ギターにおける切り換えスイッチ。思えば70年代から80年代のものに多くついています。
スイッチの多さと言ったら代表格。
BC RICH
MOCKINGBIRD
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電池・EQ・そしてそこにはスイッチ。
ALEMBIC
SSB
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見るからにサウンドの広がりを表現している
スイッチの数!
ALEMBIC
SSG
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ギターが木を加工した道具として生まれ、エレクトリックへと進化して様々な回路と出会う。
そしていろんな実験や検証から不要な機能は省かれ、本当に必要なものだけが残る。
現在新製品として売られているものはさほど多くのスイッチはついておりません。
道具としてのギターが必要にしているのは、もはや1つか2つなのでしょうか。
あと必要なのは、プレイヤーの心のスイッチなのかもしれませんね(笑)。
これから少しユウウツな季節になってゆきますが、気持ちを切り替えてスイッチONで行きましょう!
ではまた。
- 2011.05.29 Sunday