郊外に住むワタクシは出社した瞬間から帰りの電車を気にしなければならない始末。
皆様のお住まいには影響ありませんでしたでしょうか?
さて、台風の直撃は免れた神田小川町ですが、台風の変わりにすごいラインアップが襲来しました。
その名もATELIER Z「J−NOTE」シリーズ。
ここのところアトリエZは店頭でのラインアップもイチオシですが、そのなかでも最高級ランクのベースがこちらの「J−NOTE」。ちなみにジェイノートと読みます。
アトリエZは数少ない国内生産のコンポーネント・ギターメーカーの一つですが、代表のJOHNNY本橋氏が何よりも大事にしているのがミュージシャンとのリレーションシップ。新作が出来てはミュージシャンからの意見をフィードバックし、製品の品質向上に努めているため、楽器がミュージシャンにとって実践的なものに仕上がっているのが手にとった瞬間にわかります。
さて、本日ご紹介しますのはその中でも珍しいエレクトリック・アコースティック・ベースの
cbj-245。
さて、どんなベースなのでしょうか。とてもファンシーな外観がワクワクさせますね。
まず重さ。3.68kgと、想像したよりも多少思い印象を受けるものの、実際に座って弾く体勢になると実にしっかりとワタクシのボディに収まるジャスト・サイズ。ヘッドが下がったりすることもなく、実にいいバランスです。
ネックのグリップは他のベースに例えるのが難しいですが強いて言えばギブソン系。丸太のような握りですが、クセのない素直なグリップ感です。
ネックはメイプル3ピース。ヴィンテージでは1ピースのほうがうれしい場面が多いですが、このタイプのベースだと、かえって良心的に感じます。3ピースに合わせたメイプルはどれも柾目に近いもので、強度を考えてのことでしょう。
さて、アンプを通すまえの生音は自宅ならこのままでも練習できそうなバランスのよい出音。
さほど大きな音ではありませんが、運指の練習やちょっとした音の確認ならアンプに通さなくてもOKな感じです。ブリッジがハカランダと牛骨で造られているからでしょうか、とても質感あふれるしっかりした音がします。
さて、生音がここまでのレベルですとアンプに通した音は余程のことが無い限りいい音がするものです。PREAMPがFISHMANとBARTLINIの組み合わせですから、これは期待を裏切るはずはありません。期待通りにアウトプットしてくれました。
多彩なEQがついているベースの場合、ワタクシ、まずはフラットな位置から試奏してそのベースのもつ本来の出音を聴き、次にEQでそのベースの持つポテンシャルと演奏状況による対応力を想定したりして、このベースがどの場面で活躍できるかを探るのですが、こちらのベース、まずはいい意味でうるさいアタックが出てこない。他のスラップ系アトリエ・ベースにはない傾向です。
実に心地よい、やさしい低音です。
このベースを使うシーチュエーションを考えれば当然ですが、このベースでスラップをやる場面は考え難く、ウタもののバックや、アンプラグド系が活躍の場。
そうするとこのベースのもつ空気感あふれるサウンドは生ピアノや少しミュートしたバスドラムとのアンサンブルに最適な楽器であります。きっとお酒が進む音楽が奏でられることでしょう。
アンサンブルに溶け込んでいたベース・サウンドが、ソロ・パートをもらったときに実に色気のある音色で空中を舞う。
ふと見ると美しいキルト・メイプル・トップがスポットライトに揺らめいている....。
モテますね、きっと。このベースのプレイヤーは。
*モテるかモテないかは保証はしませんが、商品のほうは一年間保証します。(笑)
こちらのページをご覧いただきご一考ください。
ではまた。 モーダ
- 2010.10.31 Sunday