新定番ブースターの地位を確立したTRIAL B-1。
そのTRIALがリリースする新たなブースター、否が応でも期待が高まります。
その名を通りミドルのコントロールが可能なブースターですが、TRIALらしく実に考え抜かれた出来上がりです。
MIDDLEが0ではB-1宜しく、クリーンで高解像度なブーストサウンドを堪能できます。
そこから値を上げて行くと、ミドルと言っても飽和しがちなど真ん中の中域ではなく、押し出し感を司るローミッドの帯域が出てくる印象です。
感覚としては、弦のゲージを太くした時のサウンドに近いです。
特にクリーンサウンドの時にははっきりキャラクターとレスポンスの変化があるので、太めの弦はもちろん、指引きのフィーリングやラウンドワウンド感を好むジャズ系の方にもお勧め出来ます。
そして歪みへのブースターの場合ではボトムの響き方に影響して来ます。
サウンドの芯が骨太になり、リフでもリードでも音像の掘りが一段深く濃くなるような変化が味わえます。
前述した通り、飽和してくる中域は膨らんでこないので、音の聞こえ方自体はもっさりしては来ません。
また、一部のマーシャルのようなプレゼンスが痛い機材に使ってあげると、本機の持つミドルのキャラクターによってサウンドの調和が取れるようになっているのが好印象でした。
音色以外に付け加えて、クリーンでも歪みでも、コンプ感とは異なる、サミング卓に通したような綺麗なまとまり感が付与されるのも特徴です。音が散って行ってしまうアンプやギターに対して非常に効果的。
コンプをブースター・プリアンプ代わりにしている方にとっても、気持ちよく使っていただけると思います。
近年のサウンドの傾向として、中域の持ち上がりを押さえ気味にするのがトレンドかもしれませんが、
この中域のキャラクターは一味違います。
ぜひ一度お試しあれ。
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- 2017.11.09 Thursday