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書いた記事数:1295 最後に更新した日:2024/02/08
この記事は2009.05.26 Tuesdayに書かれたものです。
前回KLON CENTAURについて軽くお話させて頂いたので、今回はオーバードライブをブースターとして使う場合の問題点とポイントをお話させて頂きます。
中級者以上の方であればたぶんどなたでもご経験がおありでしょうが、たとえばマーシャルアンプを歪ませてバッキングをやっていて、さていざソロだという時にオーバードライブを踏む…するとゲインは増えたものの音が細くなって前に出てこず、
え??そんなはずじゃ???と思われたことが1度はあると思うのです。
その原因として考えられるのが(エフェクターのセッティングの問題というのはひとまず置いておくとして)エフェクター内部でのコンプレッションがあげられます。最近よく歪みモノ関係の話をしている時に「コンプ感」という言葉が頻繁に使われたり、コンプカット機能がついた歪み系エフェクターも数多く出ていますが、まずはそのあたりからお話ししたいと思います。

“コンプレッション”とは音が圧縮されて潰れた状態を指すのですが、もともとオーバードライブというエフェクターが出現した時代(70年代)、メーカーのキャッチフレーズには決まって「チューブアンプをドライブさせたような」の形容が入りました。
オーバードライブが登場する前に存在した歪み系エフェクターとは主に人工的に(電気的に)歪ませたサウンドを作るファズか、ギターからの出力レベルを持ち上げてアンプ本体に負荷をかけ、最終的に歪んだサウンドを作るブースターのふたつでした。そしてMXRの「DISTORTION+」の登場あたりが、オーバードライブ的なエフェクターの始まりであり、その後MAXONから発売された「SOFT DISTORTION OD-880」、そしてその名もズバリ「BOSS OVER DRIVE OD-1」へと繋がるわけです。海外では「DOD OVERDRIVE/PREAMP 250」も丁度その時期に発売されました。

それが70年代半ば、オーバードライブというエフェクターが登場した始まりです。
「チューブアンプをドライブさせたような」ということは逆に考えれば、何らかの事情でチューブアンプを使用出来ない人向けに開発されたエフェクターがオーバードライブであると言えなくないのですが、そう考えますと、オーバードライブとは当時のソリッドステート(トランジスタ)アンプ用かもしくは、どちらかと言うと歪みづらいクリアーな音のするチューブアンプ用に開発されたチューブドライブ・シミュレーターと考えられなくはありません。

そこがオーバードライブとブースターやファズとの大きな違いであり、ブースターはチューブアンプに負荷をかけてよりハイゲインでロングサスティーンなサウンドを狙ったものですから、どちらかと言えばチューブアンプを持っている、あるいは使用出来る環境にある人向けのエフェクターだったはずです。
またファズはソリッド・ステート、チューブアンプ問わず、そこに過激性、当時で言えばサイケデリックな?サウンドを求める人向けにあったものとも考えられます。

そしてオーバードライブがチューブアンプのプリ部に負荷をかけてゲイン&サスティーンを向上させたナチュラル・オーバードライブ・サウンドをシミュレートしている以上、その時に本来かかるであろう(アンプ上で)コンプレッションしている音までエフェクター本体でシミュレートしている筈なのです
(論理的に適切な表現ではないかもしれませんが、使う側として考えたらそう感じます)


オーバードライブをブースターとして使用した場合、特にゲインの高いマーシャル系のアンプですとアンプでもコンプレッションがかかるわけですから、プラスそのエフェクターのコンプレッションが仇(あだ)となる相乗効果をもたらす場合があります。
それが、音が痩せる、抜けない、その他のストレスなのです。そしてエフェクター本体が歪むタイプであればあるほどそういった傾向が顕著に現れます。

ではオーバードライブをブースターとして使用した場合、どうすれば音が潰れなく出来るのか???

一言で申し上げるなら
アンプに入力する前の段階でむやみにコンプレッションをかけないことです(エフェクターのゲインを上げない)。
もし歪み易い、たとえばマーシャルのようなアンプを使用する場合はコンプレッションの少ない、本来のブースターとして機能するようなオーバードライブが好ましいと言えます。そして仮に一般的な(コンプ感の強い?)オーバードライブをブースターとして使ったとしても、ゲインを低めレベルを高めに設定するのはある意味常識となっており、その様に使用することによってアンプのゲインやサスティーンを向上させるのみならず、その歪み感や音質、あるいはエフェクターの特性をアンプの歪みと混ぜて繊細な音作りが可能な上、ギターからアンプ直の使用とはまた違ったファットで倍音豊かなサウンドになる場合も多く、バランスによってはアンプもエフェクターも、本来の本領以上のサウンドが発揮される場合もあるといったメリットがあるわけです。

以上の様にオーバードライブをブースターとして上手く利用するには、あくまでアンプの歪みの補佐役と申しましょうか、そのあたりを頭に入れながらお使い頂くのがよろしいかと思います。そしてっ、
「使用するアンプに合わせたエフェクター選び」
これがとても重要になってくるワケです。

確かに古くはBOSS OD-1をマーシャルのブースターに使うのが一般的だったり、90年代に入るとビンテージのIBANEZ TS-808やTS-9がアメリカでバカ売れして1000ドル以上の値がついた時期もありました。しかし最近ではこれらの名器を設計ベースとしたもっと実用的なというか洗練された商品もたくさん出ております。たとえば、OD-1をマーシャルのブースターとして使用した時に起こる何らかの問題(たとえば上記したような音の潰れ、音痩せ)、これらを克服する為に最近ではコンプカット・スイッチが付いている機種も数多くありますし、最初からブースターとしての使用を考慮に入れたような非常にコンプ感の少ないオーバードライブも出ています。

これらの特徴としては、エフェクトオンにした状態でギターのボリュームを絞っても音が篭るといったことも無く、むしろ回路を通ったことにより高域の倍音が強調され、美しく艶やかでしかもファットになって手先のニュアンスが非常に出やすくなる機種も多いわけです。
よってかけっぱなしでプリアンプの様な使い方も出来ますし、またミッドにレンジを集中させて、アンサンブルの中で抜けてくる(他の楽器とぶつからない)MAXON&IBANEZのレンジ感をもっと太くしたようなKLON CENTAURのような機種も存在する為、使い方は様々。
自分が演奏する音楽ジャンルに合わせたドライブサウンドの追及がよりし易くなったと言えます。
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  • 2009.05.26 Tuesday