みなさんこんにちは。
先週のこのブログでは「残暑厳しく、この暑さお彼岸までにはおさまるのだろうか」などと書かせていただきましたが、昨日、今日と朝には肌寒さを感じるほど。きっちりと季節はスイッチングしております。
急激な気温の変化にはお気をつけくださいね。
ワタクシのまわりにもカゼ気味の人が多くなってきました。
さて、本日は先日中古で入荷した極めて情報の少ないエフェクターをご紹介いたします。
その名はguessfactory7のMARKAB
DISTORTION。
「マルカブ・ディストーション」と読むのだそうです。マルカブ?なんのこっちゃ。マエカブだったら領収書、マルコシだったらバンプ。
たいていこのようなネーミングの商品は由来がわからないものですが、説明書にちゃんとありました。
なんでもペガサス座(星座)の主星がマルカブという名前なのだそうです。宇宙にひろがるようなサウンドなのか、想いをはせ、どんな音が出るのか楽しみです。(宇宙といえば人工衛星がワタクシの頭上に落ちてこなかったことを大変嬉しく思います。)かつて流行った動物占いでワタクシはペガサスだったなあなどと意味もなく親近感を持ちながら見て行きます。
さて、こちらのマルカブ、完全日本製のハンドメイドでまるで伝統工芸品のようなありがたいハコに入っております。ハコを開ければ、これがまた本革のプレート(?)をトップにあしらった贅沢なつくり。
おそらくブラス系の金属であるスイッチは適度にくすみを出しており、軍需用品のような堅牢さと機能美を表現、見たこともない形状のコントロール・ノブもまた艶めかしい絶妙なカーブを描き、この時点でいい音を予感させます。(プラシーボ効果?)
このエフェクター、音を出すまでにも大いに物語性があり、音を出せないところでも見て楽しめるツクリをしています。
で、これを足で踏めって?
その前にまずはご好評をいただいておりますバイパス音のチェック。
モニター性の高い(音が素直な)オヤイデのケーブルを抜き差しし、音の変化をチェック。
ケンタウロスのときもそうでしたが、ややバリバリとしがちなストラトのプレーン弦の輪郭をきれいにヤスリがけしてツヤをもたせたようなバイパス音。まだエフェクトをオンにしていないのですが、ここまではかなりの実力者。
さて、いよいよエフェクト音。スイッチは足で踏むのはやはりためらい、手で押して、オンに。
耳に聞こえた最初の一発目のサウンドはクラプトンのブルーズ・アルバム「From the Cradle」のよう。かなりプロフェッショナルなサウンドです。
「ここまで作りこんだのだから、お前も本気でスイングしろ!」とエフェクターから声が聞こえます(わけないです。)
さて、取扱説明書にはEric Clapton,Buddy Guy,SRVに捧ぐとあり言われてみればTS-9系のドライブ感もあるのですが、これをディストーションと呼べるのかどうかわかりません。かなりオーバードライブに近いところに位置する歪みです。TS-9を軸に印象をお伝えいたしますと、少しミドルにクセがあるTS-9系にはさまざまなモディファイがあり、世に出回っていますがこれはそのどれとも違う上質を感じます。クセのあるところを切っただけとか、くさいところを切って他の音域をブーストして味付けしたなどいうサウンドメイクとは違い、ごく自然な歪みです。コントロールノブへの追従性も実にスムーズで0から10まできちんと音色がシームレスに変化してゆきます。ある目盛りから大きくサウンドが変化するようなタイプではないのでギターを変えたときもスイートスポットが見つけ易いのではないでしょうか。
裏フタを開けると、ありがたやハンドワイヤリングの上に、一本一本に商品名がついているほどの数々のワイヤーたち。入手できるかぎりの優秀な線材を適材適所につかった、改造の余地なき内部構成といえます。
いかにもいい仕事をしていそうなコンデンサーなどのパーツたちも実にアーティスティックで見た目にも美しい配置。アウトプットされるサウンドは、何百回、いや何千回のヒヤリング・テストを行った過程が想像できるシームレスなEQ感覚。持ち上げるべきところは持ち上げ、切るところは切っていますが、その周辺のおいしい周波数はしっかりと残しているようです。しかもそれが自然で心地良い。
これは理論でどうこうできる範囲ではなく、いい音が出るまで一秒も情熱を失わずに作り続ける気迫がないとできないのではないでしょうか。
これは伝説の名器になる素質十分です。先着一名様ご用達。
中川さん(←誰?)いかがですか?
商品ページはコチラ
ぜひ一度お試しください。
ではまた。
by MODA
- 2011.09.25 Sunday