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TEL:03-3255-3332
FAX:03-3255-0382

 
この記事は2009.11.09 Mondayに書かれたものです。
 10/22日の「Eleven Rack セミナーイベント第一弾」はたくさんの皆様にご来場頂き、スタッフも含めまして大変盛り上がりましたことを、この場を借りまして御礼申し上げます。

さて、先日のセミナーは私も客として(?)あくまで頭をフラットにして司会進行役のデジデザインのM氏の説明を耳をダンボにして聞いておりましたが、Eleven Rack の概要に関してはコチラのコーナーの2回目で私が語ったこと、たとえばギタリストが開発に携わっているのではないか?とか、あえてアナログサウンドをマニアックに究極に突き詰めているのではないか??等、私が実際に弾いてみて感じたあらゆることは、デジデザインという会社自体がガレージメーカーの時代からギタリスト&ミュージシャンが深く製品開発に関わっており、このようにマニアックなこだわり製品を作るなんてのはお手の物であるというM氏の説明とほぼ同様でしたので、「やはりなー」というのと、なるほどと胸をなで降ろした次第です(笑)。

しかし、そのデジデザイン・スタッフの開発秘話の中でも私も想像しなかったのが、実はこのEleven Rack というのはアンプやエフェクターそのものであったという事実です。簡単にご説明すると通常のマルチ・エフェクターは出音をあくまでシミュレートするのに対して、Eleven Rack はというとたとえばフェンダーのヴィンテージ・ベースマンを壊して、回路やパーツの乗数を一つづつ調べ上げて、コンピュータの中でそれらを構築するらしいのです。つまりシミュレートと言うよりコンピュータ(デジタル)の中でアンプ一台、エフェクター一台それぞれ作っているわけです(苦笑)。
これには驚きと同時に感動すらおぼえました。どおりでただのマルチ・エフェクターとはサウンド的にかけ離れ過ぎているはずです。いやあ、ある意味恐ろしい時代ですね(笑)。


そんなわけでこのコーナーも3回目を迎えましたので、いよいよサウンドに関するインプレに入りますが、上記した様に今までのいわゆる宅録器材やマルチエフェクターと呼ばれているものの常識や範疇を超えてしまっている製品(?)の為、ここが良いとか素晴らしいを連呼しても、あまりにスペースが足りません。
ですので、こちらではあえて、大胆にもEleven Rack のダメな部分、要するに「いくらデジタル技術が進んだとは言え、アナログと比較するにはまだちょっとイマイチかなー??」と思われる部分をむしろ逆に探って行った方が、かえってEleven Rack の実体が判りやすいのでは?と独断と偏見で判断し、早速進めてみたいと思います。
ということで私が気になった点は大きく以下の3つでした。

1.全体的なサウンドにヴィンテージや高級ブティックアンプ&エフェクターのみが持つ艶と奥行がない。

2.デジタルアンプなので他の歪みと混ぜた時に(アナログアンプの様に)溶け込み切れず、サウンドがギクシャクする傾向は残っている。

3.出音が最終的にキレイ過ぎる傾向がある。


では1からご説明いたしますと、デジタル製品にアナログの艶や奥行を求めること自体間違っています(笑)。しかし、あえてヴィンテージアンプのシミュレートを謳っている以上、贅沢過ぎる要求であってもこの点は非常に残念!というか今後のデジデザインの課題でしょうか(苦笑)。
ただし、一点だけ言えますのは、たとえデスクトップ上でそう感じても(モニターの質も問題)、エフェクターとプリアンプ以外スルーして、チューブギターアンプのパワーアンプ・インに突っ込めば、かなり本物のアンプっぽくなるのは確かです。いや、「ぽく」は語弊がありますね。本物のアンプになります(笑)。
これはチューブ・パワーアンプ自体がサウンドに艶や奥行を与える役目を果たしているわけですが、それよりもプリアンプとしての実力そのものが決して悪くない…いやむしろデジタルだと考えたら、何度も言うようですが前例にないくらいリアルなサウンドであり、ウソっ!?と思わず口にしたくなります。
もしコチラをプリアンプ、あるいはエフェクターとしてお使いになりたい方は是非、店頭にて当スタッフに「チューブのギターパワーアンプで鳴らしたいんだけど」と一言おっしゃって下さい。デスクトップ上のそれとはまったく違った世界を体験出来ますので。

ということでプリアンプとしての私のオススメと言いますか、是非お試し頂きたいのが、まずはプレキシ(60年代後半から70年代前半のマーシャル)です。これはElevenがプラグインだった頃から良い音だと感じてました。
次にVOXクリーン(クランチ?)モードのトレモロサウンドはかなりリアルでサイコーです(笑)。
またブラック・フェイスのクリーンモードはファンク系のカッティングに、80年代的なクールな感じでしたらデジデザイン・オリジナルアンプのクリーンはオススメです。
ソルダーノのリードモードも中々ニュアンスはよく出ていると思われ、ハイゲイン系は選択肢が結構あるので使い易いでしょう。
ツイード系は後述しますが、若干キビシイです(苦笑)。しかしながらデラックス・アンプのモードではブルースハープを突っ込みたくなる、いわゆる「そのカンジ」は再現されておりますので、いずれにせよ、工夫次第ではかなりハイレベルなバーチャル・ギターアンプになることだけは確かです。


さて次に2です。これはデジタルの宿命と言っていいですね。特に感じるのがフェンダーのブラック・フェイスやツイードを選択してクランチにアンプを設定して、前述しましたTSことJRCオーバードライブをブースターとして使用した際、顕著に現れます。
まるでデジタルいじめと言ってよいのですが(苦笑)、要するにSRVに代表されるブルージーなサウンドを作りたいわけですが、確かに良質なアナログのクランチ感は残念ながら再現されません。それをTSでブーストしたとしてもやはりギクシャク感は感じてしまいます。通常アナログですとナチュラル・コンプレッションが掛かったり、歪み成分がエフェクターとアンプで溶け込むのですが、そこはデジタル!さすがにそこまでは時代が進化してないのは仕方のないところでしょう。

しかしながら、これもデジタルに対しての非常に高度な要求なわけでして(苦笑)、もしこれでSRVの様なサウンドが本当に飛び出したら、それこそアナログアンプもエフェクターもこの世から必要なくなります。ただし、アンプ自体のサウンドは非常に良いので、ここでひとつ落ち着いてギターのVOLを若干絞ってソフトなタッチで弾いてみると、アンプのサウンドがそれに対応するかの様にクリーンでクリーミーでシャリンと倍音を含んだ音がします。タッチ&レスポンスもなんらアナログと変わりません。これは本物のチューブアンプのニュアンスを本当によく再現していると思いますね。

そして最後に3ですが、コチラも仕方がないと言ったらそれまでですが、アナログの良い意味の突拍子のなさはなく、全てにおいて計算され洗練されている印象は受けます。特にアナログだけが持ちえるプレイの100%を120%まで持ち上げる未知のマジック感というのは残念ながら持ち合わせていません(しかしアグレッシブなプレイに対応するキャパシティーは当然持ち合わせています)。


以上のことからデジタルの弱点は完全克服されてはいないものの、このくらいしか私には不満もストレスも感じなかったということです。それより逆に言えば、弾いていてデジタルであることをすっかり忘れてしまう為、上記のことを感じて、ふと我に帰ることが何度かありました。
また不満というのもかなり高度な要求に対しての不満です。それよりもこれらの実に本物っぽい多彩なアンプ&エフェクト群のサウンドに内側から燃えてくると言いましょうか(笑)、ある意味酔いしれられるので、しばらく弾きまくっていたのも事実です。

前回も触れました様に、たとえばエレハモのBIGMUFFならば78年以降のオペアンプ仕様でなく、トランジスタ仕様でしかもラムズヘッドでもない、トライアングル・ノブのデジタル・リメイクですから本当にマニアックであり、サウンドの方も柔らかくて甘くもあるブーミーさがそのまま再現されていたり、オリジナル独特の必要ないアクまで残っています(笑)。
RATも高域がキャンキャンする感じがシミュレートされており(もちろんフィルターは実物通りに効きます)、TSに関しては実物通り歪みません(爆)。といいますか、逆に嫌味なミッドとコンプレッションが抑えられてむしろ使い易いオーバードライブになっています。JRCは前にも触れました通り、たぶんジョークかと(笑)。
その他エフェクトに関しまして印象に残った点はテープエコーのワウフラッターを修正出来るSWが画面上にあり、実際可変出来るのには参りました(苦笑)。ここまでくるともう「おバカさん!」と愛情を込めて言いたくなります。そして最後にこれも印象に残ったユニ・ヴァイブのサウンドですが、このエフェクターの実物は個体差が激しすぎますので、本物と言ってもジミヘンと同じサウンドが出るとは限りませんが、こちらはいい感じで掛かります。
と、長々書きましたが、なんと言いましても何度も申し上げております様に、ギターのVOL操作あるいはピッキングの強弱に機敏に反応するところが絶対の売りですね。このあたりはデジデザインの新技術が導入されている様ですので、詳細は是非Eleven Rack のページまでお願いします。



さあ、そろそろまとめと行きましょう。
実はこのアンプやエフェクターにはガリがありません。当たり前ですね(爆)。レコーディング時にチューブがカラカラ音を立てるとか、キャビがガサガサ音を立てることもありません(苦笑)。ステージで盛り上がったところで煙を吹いてそのままお陀仏ということもなく(苦笑)、使用する室内、あるいは野外温度にもちろん左右されません。いつでも同じ条件で同じサウンドを得られるところが最大の長所と言えるでしょう。チューブアンプに付き物のランニングコストはないに等しく、むしろそのお金をアップグレードに使えるわけです。

そして最後にちょっと話はズレますが、このEleven Rack にはREAMPというモードがあり、これはレコーディング時において、ギターの素の音を録音さえしておけば、アンプやエフェクターを後掛け出来たり、素の音を本物のアンプで鳴らしてそれをマイクで同時録音することが出来るというもの。
これはプロの現場ではよくやることですが、その場合のマイクの入力端子まで付いています(コンデンサーマイク対応なのでもちろん歌の録音も可能です!)。まさにギタリストにとってはいたれり尽くせりなわけですがさらにっ!!
全世界共通の音楽制作ソフト、PRO TOOLS 8.0.1まで付属していること。そしてEleven Rack はオーディオ・インターフェイスも内蔵しているので、要するにコレ1台とそれなりなコンピューターがあれば、即プロレベルのレコーディングまで出来てしまうというスグレモノなわけです。
以上のことから最初に申し上げた通り、これは「音楽をクリエイトするためのギタリストの道具」であることに間違いはなく、しかもギタリストにとって素晴らしく実戦的な製品であるというのは間違いないでしょう。


さあ、貴方もこのツールで音楽をクリエイトしてみませんか???



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