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Fenderの1969年製ウルトラ・レア・ギターが入荷しました!

この記事は2016.05.26 Thursdayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)
Fenderの1969年製ウルトラ・レア・ギターが入荷しました!
Fenderの1969年製ウルトラ・レア・ギターが入荷しました!
みなさんこんにちは。

こちらのブログをご覧いただいている皆様はもちろんギターがお好き。
なかでもVINTAGEギターのご興味をお持ちの方が多いとお聞きしておりますが、今回ご紹介いたしますのはそんなVINTAGEのなかでもウルトラ・レアな1969年製FENDERの「MAVERICK」と「CUSTOM」です。
 

5月の新じゃが豊作か?TEISCO May Queenが勢ぞろいしました。

この記事は2016.05.20 Fridayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)
tasco
5月の新じゃが豊作か?TEISCO May Queenが勢ぞろいしました。
皆様お元気ですか?

いい陽気になってまいりました。いろいろな植物が芽吹くこの5月。
当店にも一気に花開く様に入荷した奇跡的な商品がございました。

TEISCO「May Queen」。
 

“Bobkat(ボブキャット)”三兄弟

この記事は2016.02.19 Fridayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)
bobcat


琥珀と豊潤の狭間で VINTAGE GUITARS IMPRESSION Vol.5

この記事は2012.07.07 Saturdayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)

1979 GIBSON LESPAUL CUSTOM




こんにちはiです。
こちらのコーナー、実は2年近くぶりなんですが、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか?
第1回目のES-335から独自の視点でヴィンテージギターについてお話してまいりましたが、何度かここで申し上げてきました通り、よりコアなヴィンテージギターの話題は専門書や音楽雑誌の特集等にお任せして、この場ではもっとフランクに、でも真面目にヴィンテージギターについて考えていきたいと思います。

そんなわけで第5回目は1979年製レスポールカスタムの登場ですが、「え?79年??どこがいったいヴィンテージなの???」とお思いになられる方もいることと思います。それは私も同様で、ヴィンテージと名がつくものは1969年製までと以前までは相場が決まっておりました。しかしながら、それからまた実際に年月が経ってしまいますと、「70年代も今からすりゃヴィンテージぢゃね?」という気運が高まるのは人情というもの(ホントかよ、汗)。
それは冗談としても、確かにメイプルネックのレスポールってこの時期にしか存在しないわけですね。この年代が本当にヴィンテージと呼んでよい代物なのかという議論はこの際さておき、では実際にどのようなギターであるのか皆さんと探っていきたいと思います。

では早速行ってみましょう。まずはピックアップ・キャビティから、ご覧の様にディープジョイントは69年までですのでコチラは違います。ただ、ボディエンドのジャック部分からスイッチまでを一本のドリルでガーっと穴を開けています。これがギブソン流。たしか70年代後半のTOKAIのカタログにもそんなことが書いてあった気がします。

「ウチは本家ギブソンが使用しているのと同様なドリルを手に入れて、一気にボディーに穴を開けています、だから凄いんです」
みたいなことが…。

そんなこともあり、当時のTOKAIのレスポールに近年すごい価値がついているのでしょうか??まあ話がそれるのでやめておきますが(苦笑)。というわけでこれが本家。リアPU部分もご覧下さい(メイプルトップであることがよくわかります)。






さて次です。レスポールカスタムですのでご覧の様にエボニー指板です。この指板が重要だと個人的には考えてます。50年代のハカランダ指板のレスポール以外に、音が好きなレスポールはメイプルトップのカスタムなんですが、理由はインディアンローズ指板よりエボニー指板の方が音が締まってリッチだからです。コーンって抜けてくる感じ??しかもこちらの年代ですとネックがメイプル3ピースですので、よりブライトで締まったサウンド&70年代前半までの様なフレットレスワンダーではありませんので、通常のチョーキングプレイでも全く問題なし!
そしてこの頃のネックシェイプは歴代レスポールの中でもかなり薄め…。そう来たらやはり、当時のハードロック系ギタリストが多数使用するのもわかりますね。

続いてはコントロールキャビティですが、俗に言われる「お弁当箱」という金属プレートのシールドを開けるとボディーにポットが直付けされていない、これまた70年代後半仕様の配線が出てきます。確かに製造する上でもこの方が合理的だったのかもしれませんね。当時は親切にもジャックまでがこのようなシールド加工をされております。

70年代(69年以降)のレスポールというかギブソン製品は、そのほとんどがクレーム対応の為の改悪の連続であり、弾き手にとってはどんどん製品自体が悪くなっていったイメージがあるのですが、ギブソンからしてみればそれらすべてが自社工業製品の改良(クレーム防止、製造作業能率拡大の為)と言えるわけですね。ですのでこちらのシールディング処理もその一環なのでしょうし、決して全てが改悪されていったのかと言えばそうではないです。
ただ、ことギターというものに関してだけ言えば、このようなメーカーサイドからみた進化が決してユーザーにとって“善”ではなかったということです。そのことはその後30年経ったギブソンの現在の仕様を見れば歴然と証明されている気がします。

以上のことからこの年代のギブソンはヴィンテージギターという尺度から見たら、非常に好みが分かれると言えますが、では当時のギブソンは全てに於いてダメなの?と訊かれたらそれはNO!と私は答えます。前述しましたように実際にこの時代のレスポールにしか出せないサウンドというのがあり、塗装を含めた作りにしても、さすがギブソンと感じる部分は多いからです。
今でいうならば稀少と言えますし、個人的には決して嫌いではない年代ですねー5kg以上のレスポールを抜かしてという前置きはありますが(笑)。

というわけで、久々にうちのタカダに登場いただき、こちらの記事を締めさせていただきます。

【以下タカダ記載】

(この時代のレスポールにしか出せないサウンド)
それを証明するかのように、この年代のレスポールカスタムを頑なに使い続けているギタリスト、ジョン・サイクスがいます。タイガース・オブ・パンタンに始まり、ラスト・メンバーに一人となったシン・リジィ、ホワイトスネイク、自身のプロジェクトのブルーマーダー、サイクスと現在にいたるまで、78年製のレスポール・カスタムがトレードマークとなっています。
メジャーシーンでのキャリアの始まりであるタイガース・オブ・パンタン加入時の所有機材は、このレスポールカスタムとBOSSのOD-1だけだったというウワサ(あくまでもウワサです。)もあり、数々ライブ、レコーディングを共に闘ってきた盟友としての”思い入れ”は相当なものだとは思いますが、もちろん、彼がこのギターのサウンドに惚れ込んでいたことは間違いありません。
ゲイリームーアにインスパイアされたスピーディーでフラッシーなフレーズやエモーショナルなチョーキングの”泣き”のソロ、ハイゲインなディストーションの中でも、しっかりとした音程感を保っているのは、サイクスの”腕”はもちろんですが、メイプルネックであるという一つのファクターを担っている気がしてなりません。
こちらのレスポールはジョン・サイクス・フリークはもちろん、全てのレスポール・フリークのハードロッカーに一度は試して欲しい1本です。

【以上、タカダ記載終わり】

はい、タカダさんありがとうございました!
そんな70年代後半のレスポールカスタムがセール期間中かなりお買い得なお値段になっています。
商品ページはコチラ→GO!!

皆さんご静聴ありがとうございました。

i


好きなコンディションのギター

この記事は2011.10.09 Sundayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)

みなさんこんにちは。


だーれかさんがー・だーれかさんがー・みーつけた?
誰かさんがみつける前に、みんなにわかりやすい大きい秋になってしまいました(笑)。
でもまだ少し暑さを感じる時間帯もあり、それに合わせてまだアロハで仕事しておりますワタクシでございますが皆様におかれましてはおかわりありませんでしょうか。

さて音楽の秋。
何かいい音のするギターでも入って来ないかななどと思っていますと、入ってきました、
67-gib-335-sb-14.jpg



GIBSON
ES-335TD。


こちらのギター、60年代後半の特徴あるスリムネックで弾きやすいものなのですが、入荷の時点では外観は汚れ、ホコリも堆積してございましてとてもキレイとはいえないギターでありました。

67-gib-335-sb-06.jpg

ワンピースネック、
オリジナルのナンバード・ハムバッカーがついている時点で、ある程度のサウンド・クオリティーはワクワクものですが、アタリハズレのあるヴィンテージものであり、そのままの状態ではそのポテンシャルはまだ未知数でございます。
でも、これが入念にチェックを重ねてゆきますと、ネックが極めて好感の持てるコンディションであることが判明いたします。あえて「ネックが」と表記させていただきましたのは、ギターを全体的に見回しますと、上にも書かせていただきました通り、決してミントにキレイなものではないからでございます。


67-gib-335-sb-03.jpgでは、フレットもヘリがあり、ネックの塗装部もややラッカーが減っているこのギター。なぜワタクシが好感の持てるネック・コンディションなのかと申しますと、その真直さにあります。

ネックまわりを、ヴィンテージ・ギターにとっては厳しい基準でございますが、新品とほぼ同じチェックをしてみます。工場出荷されたギターと30〜40年以上経ったギターを同じ土俵で見るということは、現状で即戦力かどうか見極めるためでございます。

方法は1.全体のソリのチェック。2.最初のフレットと最終フレットをおさえ、中央部の弦の浮きを見る。3.1弦〜6弦で全フレットがフラットになっているか、他独自の方法で判断してみます。

だいたいのギターは新品・中古・ヴィンテージにかかわらずこの時点でどこかでフレットがあたったり、何も問題ないと思われるギターにも、普段使わないような6弦のハイフレット部などに問題があるものも少なからずあったりします。


67-gib-335-sb-11.jpg

でも、ここでこっそりお教えしますと、今回ご紹介の335。最近出会ったネックのなかでは新品・中古を含めてかなり良好な状態でございました。

67年ごろのものですので経年変化は出きったあと。この後環境によって動くようなこともなさそうです。ネックがしっかりして、われらがナンバード・ハムバッカー。クロームカバーでこの時期ですとTバッカーとみて間違いないでしょう。弾く前から期待感で胸が高まっておりましたが、アンプに通すと期待を全くうらぎらない60年代後期のロックサウンド。

セミアコでありながらソリッド感バリバリの立ちのよいサウンド、少し歪ませたときの太くうなるドライブ感。小さい秋を見つけたワタクシのこころに染み入る次第でございます。
こちらのギター、この年代に特徴的なスリムなネックを持ち、弾きたいときに手が伸びやすく、弾き手の思うままにクリーン/クランチ/ドライブを自在にコントロールできるレスポンスのよさ。
永くつきあいたいギターといえます。
外観はさほど美品でもないため、見た目の華やかさはありませんが、このギター、好きなコンディションです。

店頭で、また空き時間があれば2Fスタジオで試し弾きができます。秋の夜長、ぜひお時間をお作りいただきお試し下さいませ。

ではまた。

商品ページはコチラでございます。

by MODA

 

 


琥珀と豊潤の狭間で 番外編

この記事は2010.09.12 Sundayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)



ヴィンテージ・ギターを所有することを考える場合、大きくふた通りの考え方があります。
ひとつは嗜好品として捉える場合、もうひとつは自身のサウンドを奏でる道具として捉える場合。
そのどちらも間違いなくヴィンテージを所有する大きな理由でありますし、このどちらかでないといけないのではなく、両者のグレーゾーンももちろん存在します。
ギター雑誌等を見ると若手/ベテラン、国内/国外問わない多くのギタリストがヴィンテージ・ギターを所有し、その愛器の写真が何本も掲載されていたり、それを見て「自分も生涯の一本を…」なんて感じてしまうことはよくあることでしょう。

ではヴィンテージ・ギターというのは何故そこまでギタリストの憧れであり、現在でもその輝きを放ち続けるのか?そして内外のギターメーカーがこぞってヴィンテージ・レプリカを発売し続けるのか??その理由に迫ろうと去年から続けているコチラのコーナーですが、今回は1本のギターを掘り下げるのではなく、大きくヴィンテージ・ギターのその魅力について一緒に考えていきたいと思います。


さて、実は数ヶ月前に私が接客させていただいたお客様に、年のころなら20代半ばのおとなしめでとても綺麗な女性がいらっしゃいました。

それは土曜日でした。
珍しくヴィンテージ・ギターのブースにその女性がずっとギターを眺めてたのです。しばらくの間そこはちょっとした異空間であり(苦笑)。 そして何やら紙にいろいろ書いている。なんだろう??ちょっと気にはなったので、コチラも恐る恐る

「なにか興味おありですか?」

すると「…い、いえ」

自分の世界に入り込んでいるゆえ、まあ邪魔してはならぬとそれ以上はこちらも何も言わず。
その後、何十分か経過後、結局その女性は楽譜というか本を一冊もってレジに来ました。ふむふむ。 土曜日はそれで終わり、普通なら全く記憶から遠ざかる出来事です。


そうしたら翌日、日曜の午前中か昼頃、その女性がまた同じ場所からヴィンテージ・ギターを眺めている。たまたま近くにあるPCの場所にいてそれに気付いた私はそっと近寄りつつ、またまた恐る恐る(笑)

「ヴィンテージ・ギターに興味がおありなんですか?昨日もいらしてましたね」

かなり緊張気味のその女性

「え、ええ…すごく好きなんです。え、でも実は私ギターのことってよくわかってないんですけど、素敵だなあと思って…」

「そうなんですか…」


そしていろいろ話を聞いていると、実はレッチリのジョン・フルシアンテのファンの方らしく、ギターを始めたいのだが何にして良いかわからなくて、だったらジョンと同じモノをと考えていろいろ調べていたら、彼が使っているのがヴィンテージのストラトで100万以上するものなのがわかったらしい。でもストラトキャスターが何なのか?テレキャスターが何なのか??とにかく何も知らないわけで、その説明を彼女は楽器屋に聞きたかったのだが、いろいろ心境的に複雑だったと。そんなわけだったらしいのです。
というわけでっ、ここぞとばかりに教えてあげました(笑)。ヴィンテージとは何か、フェンダーとは何か、ストラトとは何か、そしてエレキギターとは何か…。もちろん、新品のフェンダーも紹介しつつ(何故か女性は全く興味を示さない)、興味はあるというこれまたヴィンテージのムスタングの歴史も説明し、全くもって歴史の勉強の様な接客でしたが(苦笑)、その女性はいちいち納得しておられたので相当頭が良い人だろうとは感じたわけです。



そしてまたその方が戻った場所は土曜と同じ場所…。
目線で言えば45度上の方に立てかけてある66年製のストラトをじっと眺めている。

「やはりストラトがいいです」

どこかうつろな目をしながらそう呟きました。
66年製のストラトがジョン・フルシアンテのギターとは年代が違うことはすでに説明済みであり(彼のは50年代のサンバーストとプリCBSのサンバーストローズで、実は私もジョン・フルシアンテってマニアでないけれど好きなギタリストなので、彼の使用しているギターは大体知ってたわけです)、それでも本物のヴィンテージからのみ発せられるオーラに惹かれているのは横にいてわかって、実は私も以前そういう時期があってこんな仕事をやっているので、そんな彼女の気持ちがよーく判るわけです。

するとためらいがちに奥ゆかしく66年製のストラトを見上げながら

「あのストラトが好きかもしれません」


私「ぢゃ下に降ろしますんで心ゆくまで見て触って良いですよ」

2本あった同じ年代のストラトをスタンドに立てかけて見せたのですが、直感的にというか触りもしないでそのうちの片方が良いという(バックパネルのスプリングカバーが付いていたというのもあったのかもしれません)。
ちなみにああいった時の女性の決断力の早さと芯の強さは半端ではないです(汗)。

もう片方のストラトは見向きもせず、ただ迷っているのは買うか買わないかだけといった様子。
目に落ち着きが全くなくなり泳いでいる。その表情がなんとも素敵であって、しかも奥ゆかしいゆえコチラも何故かキュンとくる(笑)。ただ普段接客する時ほど簡単に背中を押せないのは、それが98万もするギターだからであり。


「とりあえず音聴いてみます??」

「いえ、あのー」

「わかってます。自分が弾きますんで横で聴いていて下さい」


そうしますというので試演室に入ったんですが、そこから緊張するのは逆にこちらです。だってあれだけウンチクたれておいて、これで音のイメージが違うと一言言われたら楽器屋としてしばらくは立ち上がれませんっあせあせ(飛び散る汗)
そんなわけで気合いの演奏(苦笑)。
ちなみにその女性ですが、これからギターを始める人です。音楽教室にも通いたいとおっしゃっていたので私が「こんなギターを教室になんて持っていったら先生ビビりますよ(笑)」なんて言ったら真顔で「やはりヤメた方がいいですか?生意気ですよね全然弾けないのに」と言うから私
「いえいえいえいえいえいえっ」と首を何回も横に振りました次第です(苦笑)。



音を出してしばらくしたらご満悦の表情(ほっと肩の荷が下りる)。するとまた落ち着きが無くなり、目が泳ぐ。考えてるなあ…と思ったのですがあまり余計なことを言うのはやめてその方の意思にその場は任せました。
で、ちょっと間を空けて、軽い感じで「いっちゃいますか?笑」と言うと「はい」と女性。

「ありがとうございます」


そんなわけで最終的にそのお客様ですが、98万円もする66年製のストラトとアンプも必要ですよね?とおっしゃるので勧めた練習用マーシャルギターアンプ12,600円をお買い上げになったんですが、そのギターとアンプのアンバランスさと言ったら今まで見たことが無いくらい究極でありました(爆)。
でもカッコ良いですっ。買い方がまさに音楽が好きで、憧れて、自分も弾きたくなってという久々に爽快でコチラを感動させてくれる様な素晴らしいお客様でした(アンプなんて本当はサービスで付けたい金額なんですが、事情がありまして申し訳ないですって感じであり)。

そして清算の際、支払いのデビットが通らず、銀行に引き出しに行ってくれたんですが、待っている間は複雑でした。このまま帰ってこないんぢゃないかとか。こういったカタチで裏切られるとショック大きいんですよねトラウマになるというか(笑)。
しばらくして戻って来てくれて「ほっ」。時間がかかったのは50万までしか引き出せなかったかららしい(今は一日に50万以上の現金引き出しは無理なんですねー、そんな大金ないからわかりませがっ、苦笑)。まあそれはそれで50万という頭金を頂き目出たく商談成立。ちょっと可哀想だったのは銀行側の都合でこの日にお持ち帰り出来なかったということです。代わりに写真を撮らせてくれとおっしゃるので、いかようにもなわけでした。


それにしてもっ。私のキャリアの中で歴代3本指に入るこの日の出来事でした。
もう、その女性がギターを取りに来られるまで完璧に調整してあげて待っていようかと思いまして、嫁に出すというより婿に出す感じ??(笑)
そして数日後めでたく、そのギターはその方の所有物になったわけです。



ヴィンテージ・ギターというものを考える時、前述いたしました通り、嗜好品として持つという考え方と道具として持つという考え方はあります。それはどちらでも良いのです。
ただし、私の考え方を僭越ながら申し上げるならば、それはいつまでも音楽に対する愛情だったり、憧れだったり、夢であって欲しい。ただ金儲けの為だけに右から左へ取引されるのはこういう仕事をしていて矛盾はしておりますが、悲しいことです。
やはり楽器ゆえ、ギターの方も大切にして下さるお客様のもとに嫁ぎたいに決まっております。

そして、ヴィンテージ・ギターというのはコレクターズ・アイテムとしても、プロユースな道具に於いてもある意味究極なギターたちです。
オーナーが大切にすればするほど“数10年熟成してからでしか出ない本当の豊潤なサウンドとその奥深い魅力”を放ち続けてくれることでしょう。


琥珀と豊潤の狭間で VINTAGE GUITARS IMPRESSION Vol.4

この記事は2010.06.08 Tuesdayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)
 Vol.4 Fender TELECASTER CUSTOM BLK 1975

1972〜3年、フェンダー大改革のこの年、一見風変わりなテレキャスターが3機種発売されます。ひとつはFホールの空いたセミフォロー・ボディーにオリジナル・ハムバッキングPUを2発搭載した「TELECASTER THINLINE」(正確にはこれはモデルチェンジですが)、そしてストラトのラージヘッドに同じくオリジナル・ハムバッカー2発搭載の「TELECASTER DELUXE」。そしてコチラ、オリジナル・テレキャスターのリアPU&ブリッジはそのままにフロントのみハムバッカー搭載の「TELECASTER CUSTOM」です。これらの3兄弟は発売後40年近く、そのマイノリティーさと機能性、そしてサウンドで独特の存在感を放ち続けており、むしろ近年になってから内外問わない若手ギタリストたちに人気があります。
そんなギターに今回は焦点を絞ってその魅力に迫ります。


さて、よく間違い易いのが「テレキャスター・カスタム」「カスタム・テレキャスター」ですね。前者は今回のテーマのギターで後者は50年代から生産されているストラトと同じアルダーボディーでバインディングの入ったテレキャスターです。カスタムが前に付くか後ろに付くかで全く違うギターですのでご注意下さい(笑)。
で、72~3年にニューエイジ・テレキャス3兄弟(?)としてデビューしたこれらのテレですが、共通点はもちろんピックアップです。私の様な年配になりますと(ああ、言いたくないっ、苦笑)どうもこのハムバッキング・ピックアップは大きすぎてダサいといったイメージがあったり、ベイシティーローラーズがストラトに付けてたやつとか(笑)、国内ではYK氏がご自分で改造したストラトに付いてたとか、要するにストラト用のリプレイスメントPUのイメージがなくないわけです。
でもよく考えると時代的にストラト用のハムバッカーなんて70年代は無いも同然でしたね。流行ったのはEV以降ですから、フェンダー系の材と相性が良いということで皆さんこのピックアップに交換したんでしょうか??いずれにせよ、1ドルが360円の頃ですから日本でこんなことが出来る人なんて相当限られていたはずです。またむしろ、最近になりこのピックアップの評価がうなぎ登りであることからも解る様に、新たなフェンダー社のプロジェクトとしてセス・ラバーさんが気合を入れて開発したものでしょうから、それは当時から物凄い潜在能力を秘めていたのは確かなはず。それがようやく近年再評価され始めて、ニューエイジ・テレキャス3兄弟の人気に繋がっていると想像出来たり。
ちなみにこのハムバッカーは個人的な印象を言うとギブソンのミニハムに似ている気がします。芯があってギターのヴォリュームを絞ってもこもらずに艶やかなクリーンサウンドが出せる。しかも通常のシングルよりハムですので音圧もありますし、ヴォリュームをフルにして歪ませればハム独特のサスティーンが味わえます。歯切れが良いなんて表現もしますが、そういった部分ではミニハムと印象が重なるわけですねー。

とピックアップの話が長くなりましたが、72年が何故フェンダー大改革年なのかと言えば、皆さんご存知の様にほぼ全てのモデルのネックジョイント方法が変わるわけです。俗に言う「3点止め」という奴ですね。これはサウンド面では確かに改悪であったかもしれませんが、機能面ではとても合理的である「マイクロ・ティルト」というのが採用されました。

TLCUSTOM_joint_blog.jpg写真でお解かりかと思いますが、ネックジョイント部のボディー側にもネック側にも丸い金属のプレートが付き、ボディー側についたイモネジを外側の穴からレンチで上下させてネック角度をつけるといったものです。当然、ボディーとネックが密接しないのでサウンドに影響する(当然プレートも)のと4点止めから3点止めになることにより、ネックが上下左右に動きやすくなり、耐久性に問題があるというネガティブな意見も72年当初からミュージシャンの間ではささやかれていた様です。しかしながら、これらの仕様によって出るサウンドもあるわけでして、2010年代の今現在4点止めだから音が良くて3点止めは悪いと言った意見はほぼ聞きません(笑)。むしろ当時のサウンドに近づける為、フェンダーUSAではカスタムショップでもラージヘッドの70sモデルにはあえてマイクロティルト付きの3点止めネックを採用しています。よりリアルな70年代サウンドを求めるなら不可欠な仕様なのかもしれませんね。

次に3点止めネックが採用されてからは、ヘッド側にトラスロッドを回すビュレットが飛び出してきます。これはストラトもそうですね。結局のところボディーからネックを外さなくても反りやネック角度を調整出来る様にしたというのがこのフェンダー大改革の様ですが、当時のフェンダーにとってやはりエレキギターというのは完全な工業製品というか、営業側のクレーム対応等を合理的にしたということだったのが想像出来ます。よって50年代〜60年代にあった大切な何かというのは徐々に失われて行き、この後遂に(70年代半ば頃)第一期ヴィンテージギター・ブームが始まるというのも今考えると皮肉です(苦笑)。
しかしながら何度も申し上げます様に、元々フェンダーというメーカーは革新的にそれまでの常識をくつがえしてきたギターメーカーです。その背景も頭に入れると72年の大改革は賛否両論ありますが、今現在では確かにそれも歴史あるフェンダーそのものであり、我々を魅了したフェンダーサウンドに間違いないです。

というわけで、70年代の特徴と言えば他にスリムなネックシェイプというのがあげられますね。これはストラトその他のギターも同じですが、ナット幅が41mmのカマボコシェイプで全体的に細めというのがこの時代によくあるパターンです。これは手の小さい日本人にはとても弾き易いシェイプかと思われますが、現在は本家でも何故かデッドコピーされておりません(70s仕様でも)。もちろん日本のメーカーでもしていないです。何故なのか不思議ではあります。余談ですが、当店オリジナルのフリーダム・カスタム・ギター・リサーチオーダーモデルはこのあたりも特にこだわっておりますのでヨロシクお願いいたします(笑)

そして次はペグです。お馴染み「F-KEY」ですが、F-KEYは大きく2種類存在するのはご存知かと思います。66年から74年までのストリングポストがペグ底面から真っ直ぐに伸びているタイプと75年から80年代の段差が付くタイプですね。真っ直ぐ伸びているタイプのストリングポストはニッケルメッキで段差が付く方はクロームに変わっています。ちなみに近年のシャーラー製F-KEYは後者の段差タイプですね。このテレキャス・カスタムの個体に関しては真っ直ぐ伸びているタイプが付いていたのでこんな↓遊びも出来たりするわけです(笑)。

TLCUSTOM_peg_blog.jpg



次にコチラ、コントロールノブですが、何かウソっぽく見えるカタチをしておりますがこれが本物です。このあたりはもう、ヴィンテージだから味わえると申しますか、カッコ良過ぎですね。ところで、テレキャス・カスタムとデラックスはこの様に2ヴォリューム2トーン仕様といったレスポールと同じ配線になるわけですが、フロントとリアをミックスにした場合、一度にそれぞれのボリュームをコントロールしずらいといった難点はあります。しかしながら各PUのレベルとトーンを微妙にコントロール出来るというのは特にハムバッキングの場合重要ですね。前述させて頂いた様に手元のコントロールで多彩な表現が出来ますし、ハムバッキングをフェンダーのアンプに繋いで手元のヴォリュームを絞ってクリーンな音を出すなんていうのは背筋がゾクゾクするほど色っぽくて艶っぽくて素敵ですから(笑)。しかもテレキャス・カスタムの場合はリアがシングルですのでカントリー調のエッジが立って抜けた音も、アルバート・コリンズ系のアイスピッキングにも対応出来ます。

そんなわけでそろそろ書くこともなくなってきましたが(苦笑)、最後に塗装の話など。
この個体に関しましては横にキレイに細かいクラックが入っていて、よりヴィンテージらしさを際立たせております。このクラックはエイジド&レリック加工ではなかなか再現不可能でしょう。50〜60年代のナチュラル・レリック状態のギターもそれはカッコが良いですが、70年代の塗装が丈夫になってからのナチュラル・レリックというのもそれはそれは、やはりカッコが良いです。


まとめ

さて締めと行きます。以上の様に75年製とは言え、やはりフェンダーの魅力が随所に詰まっているわけで、考えましたらフェンダーってこの後、スターキャスターとリード&ブレット、エリートシリーズくらいしかニューデザインというのは出してませんね。他はほとんどが過去の焼き直しと言っても過言ではないでしょう。まあそのくらいレオ・フェンダーのアイディアが時代を超越して光っているとも言えますが、レオ・フェンダーなき後のフェンダーの意地みたいなものもコチラのギターからは感じられて、これはこれでやはり魅力に溢れたギターだと思います。
(あ〜〜、ストーンズとキースの話を持ち出さないで最後まで書けましたー!やれやれ)


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琥珀と豊潤の狭間で VINTAGE GUITARS IMPRESSION Vol.3

この記事は2009.08.11 Tuesdayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)

Vol.3 Fender MUSTANG BLUE 1966

      


1964年、デュオ・ソニックに当時の最新式トレモロ・アーム・ユニット“ダイナミック・ヴィブラート”を搭載し、FENDER社がビギナー向けに「高級機種JAZZ MASTERのトレモロ・アーム感覚を」と力を注いで開発したモデル“MUSTANG”…。この日本人には馴染みが深い“じゃじゃ馬”を3回目に取り上げてみたいと思います。

やはりムスタングと言えばコチラ、ダイナミック・ヴィブラートです。基本原理は確かにジャズ・マスター(ジャガー)と同じで、弦を止めているテールピース側を作動させてブリッジ本体が前後に揺れる構造です。しかもジャズマスター(ジャガー)ではふたつに分かれていたユニット・パーツがひとつにまとめられていて、ブリッジ本体はジャズマスター(ジャガー)と互換性があるものが使われているあたり、この合理性と機能性を併せ持った設計はまさに「天才!」としか言い様がありません。恐るべしレオ・フェンダー!!

さて、これが横から写した画像です。ダイナミック・ヴィブラートも年式によってテンション感が違ってくるのですが、コチラの年代(66年頃まで)が一番テンションが固く、ゆえにテールピースが後ろにふんぞり返ったセッティングになります(010や009から始まるゲージを張ると)。もともと70年代最初までのFENDERギターには3弦巻弦の太い弦が新品状態で張ってあったわけですが、それはムスタングも例外でなかったわけで、そう考えるとこのバネの強さは納得出来ますね。

そしてテールピースのスタッドに掛かるバネの強さはその位置で2段階に設定が可能になっています。写真の指を指している場所にご注目下さい。
そんなわけですので、この時期のダイナミック・ヴィブラートはアーミングした時の音程の可変幅も60年代後半からのそれより大きくなります。まさにアーミングをしている姿がダイナミックとなるわけですねー(笑)。


そういえば話は飛びますが、カート・コバーンの有名なエピソードで、ムスタングの弦高を上げ下げするのにいちいちブリッジ本体をギターからはずして、裏から弦高調整用の芋ネジを手で回していたというのがありますね。すごい根性です(汗)。正解はサドル両脇の膨らんでるところに小さな穴が開いているのですが、そこに6角レンチを差し込んで調整するです。
カート・コバーンのやり方は左写真をご参照下さい(笑)。

ちなみにサイド・ポジション・マークは69年までのローズとメイプルの間にパーロイドが埋め込まれたタイプ。ラッカー塗装とも相まってこのあたりにヴィンテージらしさというものが醸し出されているわけです。

次はヘッドです。
コチラのギターの場合、65年DATEのネック&ポットに66年DATEのピックアップが載っている為、66年出荷と判断して66年製と言っておりますが、この年代に多いのがコチラもそうですがスラブネックです。ストラトの場合ですとスラブなだけで「有難い」気持ちになりますが(苦笑)、ムスタングの場合にはラウンドとスラブで相場価格が変わるものではありません。
ただ多少サウンドに影響するのは確かでしょう。
でも何故スラブが存在したのか??このあたりの事情にお詳しい方がいらっしゃったら教えて頂きたいです。

また、“MUSTANG”という文字が走っているのが特徴的で、これは字体が変わりつつ、70年代中盤まで続く仕様ですね。野生馬、じゃじゃ馬、ボーイズレーサー??ミラージュ・ターボ???(古過ぎっ!!苦笑)
形容はいろいろありますが、要するにフロイドローズ搭載のストラトやソロイスト系ギターが大排気量のF1系スポーツカーだとしたら、こちらは小排気量のラリー車的と申しますか、草原のワインディング・ロードを小気味よくドリフトさせながら曲がる感じが想像出来、その辺の感覚が現在の若者をも虜にする魅力かと思われます。
カワカッコイイ…。偉そうでないけど速い。みたいな…。違う???(汗)

そして細かいことですがヘッドには“OFF SET CONTOUR BODY”のデカールもまだ貼ってあります。この後の年代になると入れられなくなるのですが、あった方がヘッドが締まる気がするのは私だけ??まあ、サウンドには全く関係ない話なんですが(苦笑)。
そしてニッケルメッキの“F-KEY”と呼ばれるペグですが、この頃はクルーソン製のF-KEYプラペグが付いております(70年途中からシャーラー製、クロームメッキ)。このプラも“MUSTANG”の雰囲気作りにいい味を出してるわけですね。

ネックの話が出たところでご覧頂きましょう。コチラ、もう以前ストラトのお話をさせて頂いた時に触れましたネックDATEです。左からモデルナンバー、月、年、ネックシェイプとなり、コチラはスタンダートのBネックです。
そういえばムスタング使いで有名であるチャーさんが以前、ムスタングには雄と雌がいると何かでおっしゃっておられましたが、ネックシェイプのことを指しておられたのでしょうか??気になるところではあります(笑)。

そしてネックポケットです。この頃のFENDER MUSTANG純正の厚いシムが入っています。このシムによってネックに角度を付け、ブリッジの高さを上げているわけですが、ギターの体に悪そうなのは言うまでもありません(汗)。

実はこのあたりの調整というのが、ムスタングというギターを活かしたり殺したりしてしまう肝心な部分です。
それにしても、当時はこれくらい作りがラフなものだったんですねー。

だって所詮エレキ・ギターですから。しかもビギナー用の(苦笑)。

ヴォリュームとトーンのノブは70年代中盤までコチラのジャズべタイプが付いており、途中からストラトタイプの黒に変わります。やはりジャズベタイプの方が質感的にGOODではあります。
そしてPOTですが、コンデンサー&ジャック共にオリジナルであると判断できました。実は66年製のPOTは以降のFENDER製品にはよく付いています。66年にたぶんモノを大量に仕入れてその後工場でずっと流用していたというのが定説です。なので70年代のギター&ベースに66年製のPOTが付いていてもそれはアリなんですね。
当時はこれらのギター&ベースが数十年経過して価値が上がるなんてことはFENDER社の誰もが想像すら出来なかったでしょうから。この間からこればかり言ってます(苦笑)。

さあ、話も佳境となりましたが、コチラがピックアップです。フロントとリアと配線材の色が違うのがこの頃の特徴であり、巻数を変えて出力的なバランスをとっているわけですね。
ちなみにコチラのギターではないのですが、以前測定したときに黄色いワイヤーの方が6.21kΩで白いワイヤーの方が5.55kΩという結果でした。いずれにせよ出力があるピックアップではないです。
ただこのあたりの発想は後のリプレイスメント・ピックアップのフロント、ミドル、リア用といった考え方のさきがけといった感じでオモシロイです。
PUキャビティーのシールドも高級機種、ジャガーやジャズマスターと同様に金属のシールド盤が貼られており、決してビギナー向けとか、スチューデントモデルだからといって手を抜いていないところにFENDER社がマーケティング的にこのギターに賭けていた気合を感じますっ

まとめ
70年代後半、FENDER社に「日本では何でこんなにムスタングが売れるのだ??」と不思議がられたFENDER MUSTANGであるのですが、理由はシニアの方ならお解かりの様に日本の某大御所ギタリストが広めたわけですね。私なんかも実は当時買ってしまった人間です
それはそうと、逆に今現在も某大人気アニメーションでジャパン製のムスタングが使われていたり、また別の映画で主人公が使用したりと、日本人には何故か縁が深い“MUSTANG”!!

この夏、絶対に来てますっ(笑)。


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琥珀と豊潤の狭間で VINTAGE GUITARS IMPRESSION Vol.2

この記事は2009.07.25 Saturdayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)

Vol.2 Fender STRATOCASTER SB/R 1966


もう何の説明もいらないエレキギター史上、不動の名器であること間違いの無い“FENDER STRATOCASTER”。1954年の発売以来、マイナーチェンジを繰り返しながら現在でも進化し続ける、他に類を見ないデザインとその機能性は、発表以来いつの時代もミュージシャンたちのかけがえのない道具として選ばれ、使用されてきました。しかしながら、不遇の時代というのも経験してきているのがこのSTRATOCASTERです。60年代半ばから後半にかけてこのギターはFENDER社カタログの奥隅に追いやられました。そしてそれを救ったのが言うまでもないJIMI HENDRIXでした。ジミヘンがこのギターの潜在能力の全てを引き出したと言っても過言ではないでしょう。そのジミヘンがエクスペリエンス時代によく使用していた当時の新品がこの1966年製STRATOCASTERでした。まさにロックを、ブルーズを、ギタープレイそのものを、そして時代までをも変えたギターを2回目に取り上げます。

レオフェンダーがFENDER社をCBSに売り渡したのが65年と言われており、その後のFENDERのことをCBS FENDERと呼んでいます。CBS FENDERイコール大量生産のイメージが強いのですが、66年は売り渡された直後であり、よってプリCBS時代の工法がまだ生きていた最後の年代と言ってもいいでしょう。その象徴がオールラッカー塗装と言えます(67年途中からポリ塗装)。

そして66年からはこのようなラージヘッドが採用されるようになるわけですが、ヘッドの厚みがプリCBSより厚いのがこの年代の特徴です。写真でおわかりの様に、クルーソンのストリングポストが全て露出していません。このヘッドの厚みがやはりサウンドに影響しているのは否定出来なそうです。

ネックデイトの読み方ですが、左の13が機種名(年代によって数字が変わります)、次が製造月これは4月ですね。そして、最後のBはネックシェイプとなり、これはBシェイプ(スタンダード/ナット幅1.5/8インチ)ということになります。
このスタンプの書体にときめく方もずいぶんとおられるかと思います(笑)。

次にネックジョイントの仕込みですが、この隙間です。確かにきっちりとはまっている方が弦振動の伝達率は良いに決まっていますが、ヴィンテージのストラトに関してはこのくらいの隙間はざらにあります。それでも生きている様に鳴ってくれるところがヴィンテージのヴィンテージたる所以であり、マジックなんですね。
結局この時代、まさか40数年後にこのギターにこんな価値が付くとはFENDER社の誰もが想像もしなかったでしょう。

次にピックアップですが、これがグレーボビンのオリジナルです。ブラックボビンよりエッジがあるサウンドが特徴的で、よりロック向きとも言われていますが、66年製に関しては先ほども触れました通り、どこかプリCBSを思わせるギリギリの年代65年製と68年以降の攻撃的なサウンドとの中間と申しますか、繊細さとワイルドさを併せ持ってる感じです。

ボディー内部のザクリにはヴィンテージ好きの方には御馴染みの“S”文字がハッキリとあります。
ピックガードに隠れて見えない部分をよく見ると赤の塗装痕がまだ残っています。本来ならば赤がもっと強めにボディー内部の方まで吹かれていて、それが褪色してこのような味わい深い3トーンサンバーストに経年変化していることが確認出来るわけです。コチラはポット、キャパシター、SW共にオリジナルでした。

そんなわけで今回も計ってしまいました。
写真左上が66年製に付いていたオリジナル・シンクロナイズド・トレモロユニット、右下が最近のVINST用です。イナーシャブロックの重さは同じで、サドル及びプレートが最近のモノは若干重いようです。ただしこれは単に重さが同じであれば良いという問題ではなく、金属素材そのものの質で鳴りというのは変わると思われますので、やはりヴィンテージにはヴィンテージのユニットを付けるのが最適でしょう。ただし、経年劣化は避けられませんので、多少の音の犠牲は覚悟で使用する場合のみサドルを今モノに交換したりはありと考えられます。

装着するとこんな具合となります。
何とも形容しがたい風格ですね。今モノのレリックには絶対に出せない何かがあります。
塩ビピックガードの色具合、ピックアップ&ピックアップカバーの微妙な削れ具合、そしてノブの微妙なカタチと色…。
熟成されています(笑)。
そういえば“PAT.PEND”と書いてあるこちらのサドルも、ヴィンテージパーツの単体売りでは最近ほとんど出なくなりました。貴重ですので所有されている方は大切になされた方がよろしいです。

最後にどの写真にしようか迷いましたが、通常あまり見ることがないであろうスプリングをはずした状態の裏側の写真です。こちらの66年製の場合はバックル傷もなく、かなり良い状態というのがお解かり頂けると思います。





ついでですのでもう1枚。ネックジョイント部の写真です。奥に見えますボディー側ジョイント部に入っている“シム”ももちろんオリジナルです。


まとめ

一体何本のストラトをジミヘンが弾き潰した(?)のかわかりませんが、後期のバンド・オブ・ジプシーズで使用していた貼りメイプルの白黒があまりにも有名で、そのイメージが強烈に印象的ではありますが、生涯特にレコーディングにおいて気に入って使用していたといわれているのが、67年製だそうでそれだけは壊さなかったと言われています。
ストラトというとどうしてもクローシャン・ヘッドのプリCBS期か、あるいは70年代初期のラージ・ヘッドに人気が集中しがちですが、いわゆる過渡期と言われるこの時期の不遇だった頃のストラトも独特な個性を持ち、本物のサウンドを持つギターとして燦然と輝いていると言えるのではないでしょうか。


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琥珀と豊潤の狭間で VINTAGE GUITARS IMPRESSION Vol.1

この記事は2009.05.16 Saturdayに書かれたものです。(古過ぎる記事の場合はこちらより最新の情報を閲覧下さい。)
Vol.1 Gibson ES-335TDC CH 1963
     
Gibson初のダブル・カッタウェイ・ボディ、センター・ブロックの採用等、まるで後の時代を見抜いていたかの様な画期的アイディアを詰め込んで58年に登場したES-335…。
そのソリッド且つアコースティカルなサウンドは、いつの時代も選ばれたアーティストたちの愛器としてシーンに登場しました。
特にコチラの63年製(仕様)はクリーム時代のエリック・クラプトンが使用していたことにより、いまだに根強い人気があり、ブルーズからロック、はてまたオールラウンド・プレイヤーにとっても憧れの的となっています。
細かい仕様は専門書に任せて、コチラでは独自の切り口からインプレしてみようと思います。


この年代の主な大きい特徴としてはストップ・テイルピース仕様であり、金属部分がニッケル・メッキであるということ。ストップ・テイルピースに関しては発売年の58年からの特徴で64年まで続いていた仕様なのですが、65年以降、ヴィンテージ・リイシューものが発売される80年代までブランコ(トラピーズ)・テイルピースに変わります。
ストップ・テイルピースのサウンド的な特徴はタイトなテンションとロングサスティーンであり、元々設計段階でセンター・ブロックを入れているという構造自体、同時期に発売していたレスポール等のソリッド・ギターのノウハウをES(エレクトリック・スパニッシュ)シリーズに取り入れたということなのでしょうか。しかし、時代的背景からか、何らかの理由でかねてからESシリーズの伝統であったトラピーズ・テイルピースに変更されたわけです。そしてこのストップ・テイルピース仕様のES-335に時代が追いついたのが1970年代後半のクロスオーバー・フュージョンブームの頃でした。

違う角度から見てみました。たとえば現在のヒストリック・シリーズの同じニッケル・メッキものと何処か雰囲気が違うと思いませんか??そしてブリッジ・サドルがナイロン製というのも60年代によくあった仕様ですね。ナイロン・サドルに関しては、音がブラスに比べてべチャっと潰れた感じになりますが、これは各々の好みでしょう。もしサウンド的にブラスサドルの方が好みの場合でも、サドルくらいならリプレイスメントでいくらでもあるので、使用する時はそちらに交換して使うのも手です。
当然のことながらボディのチェリーレッドの深みが全く現代のモノとは違います。この絶妙な色の雰囲気が、たとえ現在のテクノロジーをもってしても再現不可能な部分。そしてこの独特な色合いと、また微妙に何処かが違うニッケル・パーツとの組み合わせで、ヴィンテージという外観が醸し出されるワケです。ギターが「オーラを放っている」とはまさにコレを指すものと思われます。



さて、本物のアルミ・テイルピースの重さとは一体どれくらいなのでしょうか?ということで計りました。
写真でお解かりの様に0.03Kg…つまり30グラムです。

そしてコチラがニッケルのアルミ・テイルピースと初期型ABR-1(針金付き)のアップ写真。下はそれらがどんな感じでギターにセットアップされているかサイドから見た写真です。
ブリッジ自体が低く設定されていると感じるのは、ボディに対するネックのジョイント角度が浅めな為です。実はES-335が発売された当時のネック・ジョイント角度はもっと浅めでした。したがって通常の高さのABR-1は取付け出来ず、高さが短いABR-1が付いていました。ヴィンテージ・パーツとしてコチラを探されているお客様もいらっしゃいますが、残念ながらほとんど市場に出ることはありません。

次に話題をピックアップ本体に移します。この年代(ニッケルメッキ)までのピックアップを通常ナンバードPAFあるいは初期型ナンバードと呼びますが、では70年代まで続いた“ナンバード”PUと“ナンバードPAF(初期型ナンバード)”との違いとは一体何なのでしょうか??
これは一言、ナンバードPAFとは

“PAFそのものにパテントナンバーのシールが貼られているもの”

そうお考え頂くとよろしいと思います。要するに57年から61年までのPAF(PATENT APPLIED FOR “特許出願中”の意)にはマグネットの長い前期型と短い後期型とがあるのですが、“ナンバードPAF”とは後期型のPAFと全く同じモノであり、裏に貼っているシールが違うだけ(特許番号が貼ってあるからナンバード)、ということなのです。
サウンドはもうここでとやかく言っても始まりません(苦笑)。様々なビッグ・アーティストの名演を聴く、あるいはご来店頂き実際弾いて頂くしかないでしょう。本当に艶やかで奥が深くスムースな音です。また枯れた味わいというより、パワーもそれなりにある、究極の言葉に恥じないサウンドです。本物なので当たり前ですが…。
話し変わって写真をご覧頂くと、ネックの中子がフロントPUのザクリの中に見えます。間違いなくディープ・ジョイントですね。このザクリも無駄な隙間がなく、タイトに彫られているんですね。手作業が多かった時代の賜物といいますか、見事です。

さて、ネックの話題が出たところで話をネックに移します。この時代の特徴としましてもうひとつのポイントであるブロック・インレイです。ブロック・インレイは62年からやはりコチラも80年代にヴィンテージ・リイシューが出るまで続きます。ということはパーツ関係も含めて複合して考えますと、62年から64年までに作られたES-335というのがドンズバ、ストップ・テイルピースにブロック・インレイというエリック・クラプトン仕様になるワケですね。
そして指板はローズウッド。69年にワシントン条約において輸出入が禁止された現在では希少なブラジリアン・ローズ(ハカランダ)であるかどうかは確証が持てませんので断定はいたしません(資料によりますとハカランダ指板は60年まで、その後は稀に存在するとのこと)。ただし、エボニーとは違った硬質なこの指板がヴィンテージ・サウンドを構築しているのは間違いのない事実です。
そしてネックはマホガニー1ピース。目の詰まった硬質なマホネックです。硬質ゆえ、現在のモノとは違い、60年からギブソン全般で採用され始めた幅がワイド&厚みがスリムネックでも反らずに安定したプレイヤビリティーを誇るわけですね。

続いてあまり見ることがないヘッド裏の写真です。2コブのKLUSON DELUXE SINGLE LINEが何気なく燦然と主張しています。このペグのプラ部の色合いもしかり、エイジド加工その他ではなかなか再現出来ない部分です。

今度はバインディングに注目します。セルロイド製のバインディング(塗装が)が黄色く黄ばんでおりますが、この黄ばみ方が実に絶妙であり、人の体に当たる部分は当然白くなっているわけです。このムラがヴィンテージ・ギターの味わい、息づかいとなりマニアの心を掴んで離さないワケです。確かに見ているだけでも惚れ惚れする味わいですね。そしてネックのバインディング上のサイドポジションマークはギブソン・カラマズー工場の伝統である鼈甲タイプです。コチラもヴィンテージの存在感に一役買っていますね。



ご存知オレンジラベルです。ES-335の文字が手書きで書かれており、シリアルはスタンプです。このあたりはこれ以上のご説明は必要ないでしょう。

そして最後にヘッドです。一般的に言われている17度ヘッドはテンションに直接影響する為重要です。この角度は60年代半ばまで続きますがその後14度に。正確な度数は諸説ありますのでそのあたりの言及は省略いたします。また注目すべきはストリング・ポストの位置でしょうか。特に6弦、5弦に注目しますとナットから5弦ストリングポストに伸びる弦が6弦ストリング・ポストに当たってるくらい近いです。スモール・ヘッドのコチラの仕様(ストリング・ポストの位置)はこのあとも70年代前半まで続くようです。この位置関係もヴィンテージらしさを強調していますね。


まとめ

クリームの代表曲「CROSSROADS」(原曲はロバート・ジョンソン)の歴史に残る名演をエリック・クラプトンに弾かせたこのギター(同仕様の意)、見た目ばかりでなく、本当に素晴らしいサウンドを奏でます。またロックばかりでなく、ブルーズやジャズ、フュージョン等オールジャンルで使える繊細さと力強さも持ち合わせています。
オリジナル・レスポール・スタンダードを手に入れることがますます困難となった現在、この歴史的名器の存在は、全世界のミュージック・ファンにとっての財産であると共に、アメリカが輝いていた時代の文化遺産であると言えるのではないでしょうか。
そして価格から考えても本物のギブソンを手に入れられる最後の砦、モデルかも知れません。

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